9:15 2006/09/08

 

私とギター

 

私がまだ高校の生徒であったときにNHKの教育放送で「ギター教室」という

番組が初めて放送開始された。ギタリストの阿部保夫先生が講師として

この番組に招かれていた。第一回の放送開始のこのときには

楽譜も出版されていなくてNHKに手紙を出して薄っぺらな楽譜を郵送

してもらった。私は夢中でクラッシクギターの勉強をした。

その後この番組は多くの優秀な講師の方々に恵まれ、教則本も

第2回目の放送からは書店で購入できるようになっていた。

記憶に残っている講師の方々のお名前は、京本輔のり先生、小原聖子先生、

荘村清志先生などである。京本先生のギターの編曲は見事で楽譜を購入して

自分で弾いてはこっそり楽しんでいた。小原先生は小柄な清楚な感じの方で

小さな指を駆使して一生懸命に弾かれていた。荘村先生はおそらくギターの

テクニックは一番ではなかったかと記憶している。演奏会で聴いた荘村先生の

js bach の リュート組曲はそれは美しくて私はすっかり感動してしまった。

私は高知大学へと進学して大学時代はもっぱらギターを弾いて暮らしていた。

大学の1回生のときに高知大学ギターコンクールで1位に入賞して嬉しい

思いをした。それから2回生の時には徳島で開かれた四国ギターコンクール

に参加して5位か6位の成績であった。現代ギターという本に入賞者の名前と

して1行だけ見つけることができた。

高知に田村ギター製作所というギター工房があり、お兄さんの田村広先生、

弟さんの田村満先生、それにお弟子さんの梅原月夫という方が中心になって

このギター工房の切り盛りをやっておられた。

田村満先生は四国ギターコンクールのときの審査員の一人であり、

コンクール終了後、私をわざわざ車で徳島から高知まで送っていただいた。

田村先生は私にこう言われた。

「使っているギターが悪い、もっと良いものを購入しなさい」

私はすぐ田村先生のギター工房を訪れ当時としては本当に高価な

ギターを田村先生の特別のお計らいで半分以下の値段で私に譲って

くだされた。梅原月夫先生が私のギターを選んでくださった。

1972年の田村広先生の手工ギターであった。

私をこれを購入して随分長いあいだこのギターと苦楽を共にしてきた。

当時田村ギター工房には スペインのホセ ラミレス や

ドイツのハウザーがあり、私はこれらのギターを

それこそ夢中で弾いた。

同じギターでもこれほど違うものなのかと感嘆した。

ラミレスは派手な音色で演奏会向きだと思った。

またハウザーは地味ないぶし銀のような音色をしていたが

手にしっくりなじみ、大変弾きやすかったのを憶えている。

 

私は7年前にタイに移住して現在タイの東北部のコーンケーンという

小さな町で生活している。3年前に二人目の娘が誕生してからは

もっぱら子育てに時間をとられていて暇な時間がなくなってしまった。

子育ては戦争です。

会社勤めをしていたときには子育てがこれほど大変なものだとは

まったく思っておりませんでした。

 

私の愛娘が生まれる前まではもっぱらMIDIのクラッシク音楽のサイト

よりファイルをダウンロードしてそれをもとにして、

ギターに編曲する作業をしていました。

目的は自分で弾いて楽しむためです。

MIDIのような速いテンポでは弾くことは出来ませんが、

速度を半分以下にして自分で弾いては楽しんでいます。

随分多くの曲をギターで弾けるように編曲しました。

私のお気に入りの編曲の一つである

js bach の 無伴奏チェロ組曲6番(for classical guitar)

MIDIを添付しておきます。

楽譜も運指の楽譜がすべて出来上がっていますが、

インターネットのホームページは今回が全く初めてのことで

まだ掲載できるようになっていません。

そのうちに必ず掲載するつもりです。

 

kiyoshi matsui from Khonkaen, Thailand

 

 

 

 

無伴奏チェロ組曲第6番(ギター編曲)
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